量子物理学グループ
量子物理学グループでは、原子物理学・量子力学 をベースに、プラズマ中の原子状態、原子分子系の散乱 の研究などを行っている。
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太陽のような活動中の天体は,いくつかの電子が剥ぎ取られた原子(イオンとよぶ)と電子の混在した,いわゆるプラズマ状態にある。また,将来のエネルギ−源として各国が研究に力を注ぎ込んでいる核融合反応もプラズマ状態の反応である。これらの量を知るためには,イオンのとびとびのエネルギ−準位がどのような値をもち,高い準位から低い準位へ遷移する寿命がどれくらいかを求め,電子とイオンおよびイオンとイオンの衝突がどのような確率で起こるのかをできる限り正確に見積る必要がある。 当研究室では,イオンのエネルギ−準位,遷移の寿命,電子とイオンの衝突について,原子レベルでのミクロな粒子に有用な量子力学の理論的手法を用いて研究している。
天体物理や核融合反応などに於いては、物質が完全に電離したプラズマ状態が重要な役割を果たしている。プラズマの中に不純物として原子や分子あるいはこれらの多荷イオンが存在していると、原子や分子の電離、自由電子の再結合、イオンの電荷交換反応などの原子・分子素過程が起こる星間プラズマを研究したり、核融合炉を設計するには、これらの素過程の正確な情報(散乱断面積)が必要である。量子力学、半古典論や古典力学を用いてプラズマ中の原子・分子素過程(電子交換反応、イオンの励起断面積に関する多重衝突の効果)の研究を行っている。
ミクロの目で眺めると化学反応は、原子と分子あるいは分子と分子の衝突によって新しい分子ができる過程である。ミクロな世界の現象は量子力学に, よって記述される。化学反応は非常に低いエネルギーでの衝突過程であり、量子論に於けるいわゆるトンネル効果が重要な役割を果たしている。量子論に基づいた計算を行うことによって、化学反応に対する同位体効果や分子の振動・回転状態の影響などを詳しく調べることができる。分子の回転状態に対する瞬間近似や断熱近似を用いて3原子反応系の研究を行っている。量子論に基づく厳密な計算を行うため、計算機プログラムの開発も行っている。
強い電波を出しているパルサーや中性子星などには非常に強い磁場があることが示唆されている。自由電子の旋回半径が第1ボーア半径程度になる程磁場が強くなると、原子の束縛電子は磁力線の周りに強く束縛されて、原子が葉巻場に変形する。このような環境では原子や分子の電子の状態は大きく変化し周期率表も新しいものを準備しなければならないと考える。超強磁場中での荷電粒子と原子・分子の衝突過程的研究を行っている。
